入院までの記録⑥ 入院決定

3食お粥生活が始まった…。
さすがに職場には
持って行きづらかったので、
具の少ないスープを飲んで凌ぐ。

お粥だけだと、栄養が摂れないので、
卵粥にして毎食食べた。

卵は【完全栄養食品】と
言われていて、
アミノ酸、ビタミン、ミネラル
バランスよく含まれているらしい。

(お肉食べたいよー!)
(チョコ食べたいよー!)
ひたすら我慢でストレスも溜まる。
こんな食生活なので、
体重も1カ月弱で5㎏も減ってしまった。
(人間って食べないと
あっという間に痩せるんだなぁ…)
としみじみ感じる。
けれど、ダイエットにはオススメしない。
byoin.jpg
3食お粥生活4日目。
しばらく静まっていた腹痛が
また強くなって襲ってきた。

昼は鈍い痛みが続くし、
夜は寝付けないし、
朝は痛みで目が覚める。

この症状が2日経っても
治まらなかったので、
次の通院日前だったけど、
我慢せず病院に行くことにした。

その日、先生は外来担当では
なかったらしい。
別の診察室に通され、
腹痛を伝えると、「実は…」と
先日の大腸内視鏡検査の
生検の結果を教えてくれた。

「腸結核やクローン病の特徴である
【類上皮細胞肉芽腫】が検出されました」
「はぁ…?」

いきなり聞いたこともない単語が
出てくる。
まず漢字が頭に浮かばない。
先生はそのまま話を続ける。

「まずは結核の疑いを無くす検査を
して、本当にクローン病か
精密検査も行いたいです。
食事療法をしても
腹痛が続いているようですし、
入院してきちんと調べませんか?」

入院は避けたいなと思っていたけど、
もう数か月続く腹痛と
お粥生活にも限界が来ていて、
早く治してほしかった。

「はい、入院でお願いします」

仕事の調整もしたかったので、
2日後の入院に決まった。

「今日からお粥も1日1食に
してください。
それから【エレンタール】という、
栄養剤を出します。
すっごく飲みにくいですが、
何とか頑張って飲んでみて下さいね」

エレンタールについて、
先生が本当に申し訳なさそうに
話してくるので、
どれだけ不味い飲み物なんだろうと
逆に気になってしまった。

そしてこの時は
毎日エレンタールに苦しむなんて
当たり前だけど想像できていない。

続く

 

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